不安

パタゴニア・エクスペディションレースまであと3日となっていますが、いくつか不安があるので書いておこうと思います。


まずはチームの要となる経験者の二人が、出発前に揃って「一週間全くトレーニングができていない」と話していたことと、その理由が準備であるということです。段取りは大切ですが、睡眠やトレーニングを犠牲にするのは本末転倒だと思います。例えばカヤックのセクションで使うジェルの入ったボトルをパッキングしましたが、「もし圧力がかかったら漏れるかもしれない」と、一つずつ取り出してジップロックで袋詰めしてあります。確かに漏れると面倒ですが、漏れたところでカヤックのパフォーマンスに大した影響は無い上、装備を入れ替えるトランジションジップロック開封し、袋を片付ける手間が加わります。


4年前ポルトガルのレースに参加したときもスタート前日にほぼ徹夜で準備を進め、初日からヨーキさんは寝不足でペースが落ち、宮内さんは崖で滑落、骨折して始まりました。レース直前に私たちが徹夜で準備する中、ライバルのチームが早々と準備を終えて休んでいたことを覚えています。今回は大会2日前にコースが発表されてから食料や装備の配分を決定、翌日に預け、深夜スタートということでレース前2日間の徹夜を覚悟する雰囲気でしたが、強制的に装備類の受付が今日中に締め切りとなったため、一段落しています。


ポルトガルへ行ったときはまだ学生だったこともあり、「こんなものかなぁ」と思っていましたが、社会に出て効率よく物事を進める大切さや、時間管理の徹底等を教わりました。その上でチームに参加することが決まり、少し認識は変わったように感じます。トレーニングも、東京で毎日2時間走っている日常とは比較にならないので、隙間の時間には積極的に体をほぐすようにしています。この不安は何度となく口にしましたが、これまでチームが貫いてきたスタイルを変えるのは容易ではありません。