報告会で伝えたかったこと

パタゴニアの報告会を代々木オリンピックセンターで開催し、壇上でお話しさせていただきました。
4人のメンバーで10日間のレースについて話すと時間はいくらあっても足りないのですが、2時間は長過ぎたかな。と思います。次回は45分くらいにして間にビデオを挟んだり、全体の地図は別の場所に張り出しておいたりするといいかもしれません。今回の報告会の目的はもちろんレースの概要やチームの近況報告、今後の計画発表なのですが、私個人としては家族も来ていたのでイーストウィンドの主将、田中正人を中心にチームがどのような活動をしているのか知ってもらういい機会でした。また、9月に子供が産まれる中、仕事やレースを続けていく決意も新たにした次第です。一番伝えたかったことはこの決意かと思います。


スケジュールと目標


働き始めて4年目に入りますが、よく言われる通り外資系企業のプレッシャーは激しく、精神的にはかなり厳しい職場だと思います。私の母校のモットーであった、「自由の裏には責任がある」を地でいってるカルチャーで、結果を出していれば自由が利くし、逆に給料に見合った働きをしていないとすぐに吹っ飛ばされます。平日はなんだか良く眠れないし、先が見えているのはせいぜい数ヶ月。報告会で話したレース予定の方がよっぽどクリアです。


こんな環境でどうして働き続けているのか時々考えるのですが、まずは家族を養うため。リストラの激しさは尋常じゃないですが、リスクと給料は比例しているので違和感はありませんし、優秀な人も多いです。それに妻は3月末に退職したので、さすがに続いて「僕も」という訳にはいかないでしょう。いつまで続けられるか分かりませんが、新しい家族のためにも頑張るのみです。


もう一つは逆張りの生き方に惹かれるためです。学校を卒業して、働きだして、出世していって、という生き方はどんどん減っていると思います。親の世代はリタイヤして余裕があるし、デフレが続いて美味しいものも、新しい商品もアルバイトで手に入る。物心づいて景気は良かったためしは無いし、年金ももらえるか分からない。自分なりに意味を見いだすか、苦労することに快感を覚えるタイプでなければ続かないと思います。理不尽な上司にぶつかってなお突っ込んで行ける、そういった逆張りに耐えれるメンタルは間違いなくアドベンチャーレースで鍛えられました。よく就職したら、結婚したら、子供が出来たらおとなしくなるという話も聞きますが、真逆です。忙しい間を縫ってやりくりするからこそ集中力が高まり、賭けるもの、犠牲にするものが大きいからこそやり遂げようとも思います。


もうやり切ったと思ったとき、別のどこかに行っているでしょう。