パタゴニア・レース7日目

少し寝坊したもののMTBを再開。明るくなる頃に砂浜のライディングを終えるとダートに出て、強烈な向かい風の中を進んだ。

ヨーキが先頭を力強く引くが、時速8km程度を維持するのが精一杯であった。途中、山北の体力が限界に達し、10分ほど倒れ込む場面もあった。摂取カロリーが足りていなかったようである。普段なんということの無い距離でも、風やそれまでの疲労で苦労することを身を以て感じた。また、田口は強風に煽られよく転んでいた。




午後1時半頃CP13へ到着。ここでもドームテントに入って準備することができたが、トレッキングを始めようとすると雨が降り出した。今回、トレッキングで雨に当たらなかった日は皆無である。常に足下は濡れ、レインウェアを着ていた。そしてそれまでのトレッキングで消耗していたシューズとレインウェアはここで3日間のトレッキングに備え、新品に交換した。徐々に、深く疲労が蓄積されていることを感じていたが、この三日間のトレッキングを終えればゴールは目前である。

午後3時過ぎにCPを出てからしばらくカメラクルーとともに進み、再びヨーキのナビでトゥルバを歩き出した。このセクションのトゥルバは歩きやすく、田口の痛みも引いているようだった。7時間ほどで20km強を進み、暗くなったところで休息の時間に関して話し合いがもたれた。ここまで3時間睡眠で進み続けているが、疲労も蓄積されている。そして夜間のナビは難しく、無駄な動きも多く効率が悪い。ならばいっそ明るくなるまで6時間程度休み、日中元気な中でスピードを上げて進んだ方が効率的ではないか、というのが田中の意見だった。ヨーキは進みたいという考えだったが、最終的には合意した。これまでの行程で暗い中移動できた距離は知れており、休息できる時間を短くするだけだった。そしてテントを設置して就寝。