本を読む

昔から本が好きで、ここ一年で海外で出版された大型本やガイドブック等をちょくちょく購入してきたのですが、その中には日本で持っている人が少ないような書物もあるので(レビューを探しても見当たらない)、ここで紹介しておこうと思います。Amazonのおかげで稀少な本もすぐに手に入るようになりました。


Genesis

Genesis

一昨年代官山の蔦屋で見つけて、誕生日に貰った写真集。ブラジル人でフランスを拠点に活躍する写真家、セバスチャン・サルガドの大作です。南米のパタゴニア地域からアマゾン、そしてアラスカに至るまでの風景、野生生物、そして原始の生活を送る先住民の姿をモロクロの写真に収めており、非常に内容が濃く改めて写真集の良さを認識しました。


Mountain

Mountain

  • 作者: Sandy Hill,Erling Kagge,Jacob Tigges,Jack Tackle,Nando Parrado,Robert Macfarlane,Jennifer Jordan
  • 出版社/メーカー: Edition Olms
  • 発売日: 2014/06/01
  • メディア: ハードカバー
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アメリカ人の女性登山家、サンディ・ヒルのキュレーションによる写真集。数百年前に撮影された登山家の姿や、ヒマラヤ、アメリカ、南米を中心とした山岳地域の写真や、山をモチーフにした絵画を集めた作品です。このため写真は全てが彼女によって撮影されたものではありませんが、集められた写真を見ると改めて「山」は神の芸術作品であり、登山やトレイルランニングはその中で遊び、学ぶということなのではないかと思います。


The Outsiders: The New Outdoor Creativity

The Outsiders: The New Outdoor Creativity

去年六本木の蔦屋で見つけ、購入した写真集。アウトドア関係でガレージブランドを立ち上げた人や、創造的な活動に取り組む人たちを紹介する本です。写真が美しく、哲学を持った製品を紹介する本として秀逸なのではないかと思います。カリフォルニアや北欧等の自然の中で生活を営む人たちや、日本人では鎌倉でバックパックを作っている「山と道」の夏目さんが紹介されているのを見つけ、嬉しくなりました。最近のアウトドアブームに伴い、ノースフェイス等のショップでもインテリアの一部として置かれているのを見るようになりました。


The Gr11 Trail - La Senda: Through the Spanish Pyrenees (Cicerone Guide)

The Gr11 Trail - La Senda: Through the Spanish Pyrenees (Cicerone Guide)

スペイン・フランス国境に位置するピレネー山脈を、大西洋から地中海に縦走するトレイル「GR11」のガイド。ヨーロッパにはGR(Grando Randonee)というシリーズのトレイルが整備されており、フランスやスペイン各地、コルシカ島等の風光明媚な地域を歩くことが出来ます。去年の、フランスからスペインに伸びる「サンティアゴ・デ・コンポステーラの巡礼道」を走ったことは以前書きましたが、最後の町で本屋に入り、地図の棚を見ていて偶然発見した地図がピレネー山脈のGR11のルートを紹介するものでした。


ピレネー山脈のスペイン側にはGR11, フランス側はGR10があり, そして急峻な核心部を通る部分はHaute Randonnée Pyrénéenneと呼ばれています。この手のガイドをいくつか購入して読んでみたのですが、大体が写真とともに一日あたりの想定ルート、概略図、そして「山頂を過ぎて三叉路を右に行くと、小さな小屋があり・・・」といった文章での解説という構成になっています。個人的には正確な地図があればよくて、文章でのあいまいな表現が多用されている物は苦手なのですが、実際に現地で歩きながら読むと納得がいくのかもしれません。


こうして見るとインターネットが発達したとはいえまだまだ日本語と英語の情報格差は大きいと感じます。